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00:00今日のブックコーナーは今週水曜に発表された2025年本居の大賞を特集 全国の書店員さんが今一番売りたい本を投票で決める本居の大賞
00:20これまでの大賞作品はどれも名作ぞろい 受賞後多くの作品が映像家やベストセラーになっています もちろん今年も注目作が目白押しトップ10をすべてご紹介します
00:37第10位は宮島みなさんのナルセは信じた道を行く こちらは去年の本居大賞受賞作ナルセは天下を取りに行くの続編
00:49滋賀県を舞台に我が道を突き進む中学生 ナルセ明の青春を描いた物語
00:56本作では大学生になったナルセが突如探さないでくださいと書き置きを残し 失踪してしまうなどナルセの予測不能な行動の数々になぜか元気と勇気がもらえる一冊です
01:12第9位は金子玲介さんのデビュー作 死んだ山田と教室
01:18物語はクラスの人気者だった山田が交通事故で亡くなり その魂がなんと
01:27教室のスピーカーに乗り移ったことから始まる クラスメイトたちとの不思議な交流を描いた青春小説です
01:36中にいると思った
01:38いねーよ
01:41この作品に投票した書店員さんによると
01:46とにかく男子のバカバカしいノリの良さとか会話のテンポとかすごい面白くてけど後半でガラッと変わってちょっと最後なんか涙流しながら読むみたいなそういうなんかこう感情揺さぶられる作品でめちゃくちゃ良かったです。
02:06第8位は浅井良さん3年半ぶりの長編小説聖職記著者の浅井さんが自分の中にあるルールを全て撤廃して書きましたと語る本作は前代未聞の語り手が物語の鍵に
02:24この人これが主人公なのって驚きともともと持ってた価値観をぶっ壊してくれたのでもうびっくりの連続で面白かったですね。これまでにない読書体験が味わえる一冊です。
02:39第7位は直木賞作家一本道さんの恋とか愛とか優しさなら物語は主人公のニーカが5年交際している彼氏のヒラクからプロポーズされるところから始まるしかしその翌朝ヒラクが盗撮で捕まったという連絡が来る。
03:01何かの間違いであってほしいと願うニーカだったがヒラクは出来心だったとあっさり次を認めたのだった別れるのか許すのか揺れ動くニーカにだって痴漢したわけじゃないよね大企業勤めで実家が太くて大きな限定要素もない男を手放してどうするの?という友人も信じるとは許すとは。
03:31様々な価値観に揺れ動くニーカの決断は?
03:35第6位はボンダリクさんのバレー小説スプリング
03:4115歳で海を渡り世界へと踊り出る一人の天才ダンサーヨルズハルを巡る物語
03:49そしてこの後は大賞はもちろんトップ5をすべてご紹介
03:552025年本屋大賞ここからはトップ5
04:02ここで突然レイナちゃんが向かったのは
04:08受賞会場に来ていた作家の青山美智子さん
04:12今ね、見えて、レイナちゃん覚えてるかな?
04:16私も覚えてる
04:18以前、レイナちゃんがインタビューしたことを覚えていてくれました
04:23人魚が逃げたという謎めいたひと言をきっかけに動き出す
04:33どうやら王子と名乗る謎の青年が僕の人魚がいなくなってしまってと語り
04:40銀座の街をさまよい歩く姿が注目を集めているという
04:47そんな王子と出会った人々が自らの心と向き合っていく物語
04:53第4位は現役医師の山口美代さんが描く医療ミステミ
05:13舞台は関西にある市民病院ある日身元不明の遺体が搬送されるその遺体を見た救急医の武田は目を疑うなぜなら遺体の顔が自分とうり二つなのだ一人っ子として育った武田は亡くなった両親から兄弟や双子がいると聞いたことはなかった
05:43この男は一体何者なのか自分と何か関係のある人物なのだろうか
05:53武田はこの男の正体について調べ始めるのだった
05:59会場で著者の山口美代さんに今作への思いを伺いました
06:03自分でちょっと描いていってつらいシーンとかもやっぱりあるのはあったんですけれどもそこもしっかり向き合って誠実に描いていきたいということをすごく意識して描かせていただきました
06:16第3位は本作は君はなぜ小説を読むのかを問う物語
06:28主人公は読書をきっかけに出会った12歳の宇住と殿崎
06:342人はある日小説家が住んでいると噂される屋敷へと忍び込む
06:41ところが小説家はそんな彼らを咎めることなく
06:45ここにある本はすべて好きに読んでいいと温かく迎え入れる
06:51しかしなぜかペンネームは教えてくれず彼の書いた小説だけは読むことができなかった小説家の正体そして彼が紡ぐ物語に隠された秘密とは書店員さんおすすめのポイントは何で本を読むのかとか物語とは何なのかっていう根源的なことについて書いてあったので書店員としてその本を読むっていうことを読んでいただきました
07:21もっとみんなに楽しんでほしいなと思ってこの作品を推しました第2位は早見一正さんのアルプス席の母推薦した書店員さんは全然野球知らなくてもバーみたいなもうめっちゃ泣いたのでととにかく泣けるという物語は
07:51共に戦う日々を描いたこれまでにはない高校野球をテーマにした物語。
07:58そして今年の本屋大賞第1位に輝いた作品は食べることでつながる人と人との絆を描いた安倍晃子さんのカフネが大賞を受賞。
08:21書店員さんからは絶賛の嵐。
08:26読むとお腹も心も満たされるすごい癒される作品で。
08:32泣いちゃってもうすごいもう読めなくなるぐらい泣くぐらいすごい体験をしてもうこれしかないと思って1位に選びました。
08:42このあと大賞受賞作カフネを詳しくご紹介。
08:492025年本屋大賞第1位は安倍晃子さんのカフネ。
08:58大賞を受賞した安倍さんに喜びの声を伺いました。
09:02ちょっとうれしすぎて実感がちょっとまだないんですがすごくふわふわしてうれしい気持ちです。
09:112025年本屋大賞受賞作カフネその内容は物語の主人公野宮薫子は最愛の弟春彦を突然亡くしさらに夫からは離婚を切り出されるなど不幸な出来事が続いていた。
09:35生きる希望を失いかけ酒に溺れる日々。
09:42そんな時出会ったのが亡くなった弟の元恋人小野寺刹那。
09:49刹那が勤める家事代行サービス会社カフネを手伝うことになった香る子は、
09:56仕事や育児に追われる若い母親や親の介護に疲れ果てている男性たちとの出会いを重ねる。
10:05家事代行サービスを通じて様々な人生に触れ、
10:10徐々に香る子自身も前を向けるようになっていく。
10:15誰かの役に立つことができた。それも大したことではない。それでも今、ありがとうと言ってもらえた。今、私はあの人を助けたのではなくて、助けてもらったのだ。
10:31今回の受賞を経て、さらに多くの方々に読まれるかと思うんですけれども、
10:37これから読む読者の皆さんにメッセージなどあれば、ぜひお願いします。
10:42カフネは、例えば家族との関係だとか、仕事のことだとか、いろんなテーマがある作品なので、
10:50料理ももちろんたくさん出てくるんですが、ここがちょっと面白いなとか、
10:56ここがちょっと、ちょっと身に迫ってつらいかもしれないっていう部分もあるかもしれないんですが、どこか楽しめるところがあって、読み終わったあとに、ちょっと少しでも元気が出ていただけると、すごくうれしいです。
11:13寄り添うことの大切さが心にしみる、2025年本屋大賞受賞作です。
11:20ご視聴ありがとうございました。